注目を集めた校友たちの声明文

 清華大学の校友たちがネット上に書き込んだ清華大学学長宛の声明書は大きな反響を呼び、世論は沸騰して、胡鞍鋼の研究結果は多方面から非難を受けたが、その中には何と“人民網(ネット)”や「環球時報」といった官製メディアによる非難も含まれていた。

 2018年8月中旬、中国共産党“中央委員会宣伝部”(略称:中央宣伝部)は各地の官製メディアに対して指令を発し、胡鞍鋼に対する批判の掲載を行わないように命令を出した。

 10月11日に香港の“恒生管理学院(Hang Seng Management College)”で「習近平の強国策:2050年の中国」と題する講演を行った胡鞍鋼は、従来通り中国を賛美する話を展開したが、「中国が全面的に米国を超えた」とする論理は完全に影を潜めたという。恐らく胡鞍鋼は、米中貿易戦争の最中は、御用学者としての活動を自粛し、「米国超え」の論理を封印するよう指示を受けたものと思われる。

 ラジオ・フランス・アンテルナショナル(Radio France Internationale、略称RFI)の中国語版は、8月13日付で上述した胡鞍鋼の罷免を求める清華大学学長宛の声明書に関するニュースを報じたが、その中で胡鞍鋼が小学校卒業程度の教育レベルで大学に入学したことに関連して、中国共産党の最高指導部である中央委員会常務委員の7人に関する学歴を掲載した。それによれば、正式に大学本科に入学したのは国務院総理の李克強だけであり、総書記の習近平を含む他の6人の内訳は、工農兵から大学へ推薦入学:2人、夜間大学:1人、高等専門学校:1人、2年制の党学校:1人、大学入学の記録なし:1人であった。

 もっと過激なのは、中国政府国務院“教育部”部長の“陳宝生”である。彼は1956年5月生まれで、現在62歳だが、文化大革命により小学校へ通ったのは3年間だけだったが、その小学3年生までの教育レベルで、1978年に推薦を受けて北京大学経済学部へ入学した。従い、陳宝生は小学3年生の学歴で教育部部長(日本なら文部大臣)に就任した人物として話題になったのである。小学3年生の教育レベルで北京大学へ入学して授業を理解できたとは思えないのだが、不思議な話がまかり通るのが中国なのである。

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