6月30日、“北京市人民検察院第四分院”(以下「北京市検察第四分院」)は、5月7日に北京市“昌平区”で発生した「“雷洋”死亡事件」(以下「雷洋事件」)に関する検死鑑定の意見書を公表した。その内容は以下の通り。
検死鑑定、ようやく公表
検察機関は“北京明正司法鑑定中心”が作成した鑑定意見書に対して審査を行い、専門家を組織して論拠および関連文書の審査を行った結果、死者の雷洋は胃の内容物が気道に吸引されたことにより窒息して死亡したものと確定した。検察機関は継続して法に基づく調査を行い、法に基づき事実と証拠を判断した調査の結果を結合し、行為の性質と責任の軽重を正確に認定する。
事件に関与した警察要員には法の執行中に不当な行為が存在した。“北京市公安局昌平分局”傘下の“東小口派出所”副所長の“邢某某”、補助警官の“周某”は主体的に機能しただけでなく、事件後に捜査を妨害する行為があった。その行為の性質と事件処理の必要性に基づき、北京市検察院第四分院は強制措置の変更を承認し、邢某某と周某を職務怠慢罪の容疑により法に照らして逮捕することを決定した。
5月7日に発生した雷洋事件とは、中国の名門大学“中国人民大学”(以下「人民大学」)の修士号を持つ環境専門家の雷洋(当時29歳)が、私服警官に買春容疑で逮捕され、移送途中に体調の急変により医院へ搬送されたが、心臓病で死亡したとされる事件である。雷洋は5月7日の23時30分頃に北京国際空港へ到着する親類を出迎えようと、21時前に昌平区にある自宅を出たまま行方不明となり、4時間後の翌8日1時頃に東小口派出所の警官から呼び出しを受けた家族は「雷洋は買春容疑で逮捕された後に心臓病で死亡した」と知らされた。
5月7日は雷洋とその妻“呉文萃”にとって3回目の結婚記念日であり、彼らには2週間前に最初の子供が生まれたばかりだった。その雷洋が結婚記念日の当日に、しかも空港へ親類を出迎えに行く前に、自宅付近の“足療店(足裏マッサージ店)”で買春をするなどということが有り得ようか。夫の不慮の死に疑問を感じた妻の呉文萃は、北京市人民検察院に対して雷洋の検死を公安局系列ではない第三者機関が実施するよう要請して承認を受けた。検死は5月13日14時から14日早朝2時までの12時間にわたって北京市公安局の法医検査鑑定センターにおいて、北京市検察院と法医学専門家の立ち合いの下で行われた。当初検死結果は6月3日頃発表されるはずだったが、慎重な審査に時間を要するなどの理由で延期され、公正な検死結果の発表を待つ国民をいら立たせた。
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