我々が故郷を離れたのは同じ目標のためだ。それは、生活し、生存するためである。だから我々は団結して全社会に我々の存在を知らしめねばならない。もしこの文章の転送が100万回に及んでも、関係部門が我々に注意を向けないなら、我々は彼らに我々の声を聞かせなければならないのだ。

 全国のトラック運転手はこうした表明を行うことで、退路を断って一致団結して協調行動を取るべく、各地のトラック運転手組織が連盟を結成し、全国規模のストライキを6月10日に実施することを決定したのだった。そして、次のような檄文が微信に投稿された。

通知:全国のトラック運転手へ宛てた手紙

 6月10日は全国のトラックの運行停止日です。もし、当日にトラックが運行を停止せず路上を走行していたら、どのトラック運転手でも構わないから、車をぶつけてください。これは前もって通知済みのことであり、人の意見を聞かない独断専行の者はトラック運転手には相応しくないのです。今回はトラック運転手の団結力を証明しなければなりません。つらい労働をし、不当な待遇を受けているトラック運転手の友人たちよ、我々はすでに我慢の限界を超えたのです。もはや退路はないのです。どうか皆さんの手を動かしてこの文章を転送してください。成敗はこの一事にあります。

 6月10日に仕事を停止しても飢え死にすることはありませんが、廉価な運賃は我々を飢え死にさせます。我々は大きな犠牲を払ってトラックを買い、命を懸けてカネを稼ぎ、長年他郷に暮らして家を思い、子供を思っています。

 それは少しでも多くのカネを稼ぐためです。この安い運賃と高い燃料価格を見て下さい。これなら故郷の家にいて心安らかに田畑を耕すに越したことはありません。それなら元手が出て行くこともなし、危険もありません。再度繰り返しますが、皆さん手を動かして本文章を転送してください。2018年6月10日は全国のトラック運転手の仲間が仕事を停止する日です。我々、3000万人のトラック運転手が一致団結していることを見せてやりましょう。6月10日、6月10日です。

 上記の檄文には「3000万人のトラック運転手」と書かれているが、実際はどうなのか。中国政府“公安部”の“交通管理局”が2018年1月15日に発表した統計によれば、中国の自動車保有台数は3.1億台で、免許証保有者数は3.85億人となっている。“載貨汽車(トラック)”の保有台数は2341万台、このうち新規登録台数は310万台で、史上最高を記録したとある。

 統計上でトラックは、“薇型”(長さ3.5m以下、車両重量1800kg以下)、“軽型”(長さ6m以下、車両重量4500kg以下)、“中型”(長さ6m以上、あるいは車両重量4500kg以上12000kg未満)、“重型”(車両重量12000kg以上)の4つに分類されているが、一般にトラック運転手と呼ばれる人たちが運転するのは薇型と軽型を除く、中型、重型だろう。

 この点に関し、中国メディアは「政府統計によれば、中国の現在のトラック保有台数は1500万台であり、一般に1台毎に少なくとも2人の運転手がいるとして計算すると、全国には少なくとも3000万人のトラック運転手がいる計算になる」と報じている。したがって、トラックの保有台数2341万台から薇型と軽型の台数を除いた“中型”と“重型”の台数が1500万台ということになるものと思われる。