中国語で“官員”とは、「任命を経て一定の職務を担当する政府職員」を意味する。その官員に関するネット上の不完全な統計によれば、中国では2012年11月から2016年7月末までの間に1235件の“党(中国共産党)”“政(中国政府)”“軍(中国人民解放軍)”の官員による自殺事件が発生し、782人が死亡した。そのうち、広東省、江蘇省、北京市、遼寧省、安徽省の5省・市では自殺で死亡した官員が100人を上回った。

 2012年11月とは、中国共産党第18期全国代表大会(以下「党18期全国大会」)で“習近平”が選出されて“中央委員会”総書記に就任した時期である。要するに、習近平が中国共産党の最高指導者である総書記に就任してから3年8カ月の間に782人の官員が自殺で死亡したということである。

官員の自殺は年を追うごとに増大

 一方、香港の英字紙「サウスチャイナモーニングポスト」は2016年6月20日付の記事で、「習近平が2012年11月に政権を握って以来、自殺あるいは非正常に(たとえば、河で溺れる、あるいは酒に酔って)死亡した官員はすでに120人に上り、前任の“胡錦濤”が2003年から2012年11月まで政権にあった時に報じられた68人よりも倍近い数字になっている」と報じている。ネット上の統計とサウスチャイナモーニングポストの記事では、期間が同じにもかかわらず、官員の死亡者数に前者が782人に対して後者は120人と大きな違いがある。これは数字に含めた官員の階級が異なるからと考えられ、前者は階級に限定しない官員全体のうちの自殺による死亡者数であるのに対して、後者は一定の階級以上に限定した官員のうちの自殺による死亡者数なのだろう。

 

 2017年10月、香港の“中国人権民運信息中心(China Information Center for Human Rights and Democracy)”は、党18期全国大会の開催から現在まで官員の自殺は年を追うごとに増大していると報じ、次のように述べた。すなわち、2016年だけで1700人に達する“副科級(係長クラス)”以上の官員が自殺で死亡したが、これは1966~1976年の“文化大革命”の時と比べてより一層深刻な1年だった。なぜなら、文化大革命の期間中に自殺がピークに達したのは1967年であったが、その年に自殺した官員は約1300人であったからである。多くの情報源から得た中国官員の自殺状況に関する調査によれば、2015年における“副科級”以上の官員の自殺死亡者は1500人であったが、2016年には1700人に増加した。この状況は2017年にはもっと悪化することが予想される。