劉心雨のコメントを読んだネットユーザーたちは次のようなコメントを書き込んだ。

(A)今の“90后(1990年代生まれ)”は大部分が一人っ子で、兄弟・姉妹がいない。今後結婚して2つの家の両親を扶養するとなれば、その負担は増加する。これは国家が“90后”に負わせた借金だ。

(B)一人っ子の父母は国家政策を執行するために自ら犠牲になった。“養児防老(子供を育てて老後の頼りとする)”という伝統観念と現実の社会における老人扶養制度の整備遅れの中で、現在、中国の絶対多数の老人たちは依然として自宅での老後扶養にこだわっている。これは以前の多数の子供を持つ老人たちにとっては、何ら問題がない話で、子供たちは老人を扶養する義務を分担することが可能だった。しかし、“80后(1980年代生まれ)”や“90后(1990年代生まれ)”の一人っ子について言えば、彼らが受ける老人扶養の圧力は非常に大きなものがあり、1組の夫婦は同時に4人あるいはそれ以上の人数の老人たちを扶養しなければならない可能性がある。

2050年の65歳以上人口は3.3億人

 ネットユーザーの主流は“80后”や“90后”の若者たちである。だからこそ、彼らは移民サービス企業の海那辺が発信した企業広告の表題に書かれていた「“這張恐怖的全家福(この恐ろしい家族そろっての記念写真)”」という言葉に鋭く反応し、1人の若者が7人の老人を扶養するという構図を我が身に置き換えて考えたのだろう。それは彼らにとって将来避け難い現実なのである。

 4月1日付の「中国経済網(ネット)」は、2017年に中央政府が地方政府に交付する“基本養老金(基本年金)”の補助金予算は、5666億元(約9兆656億円)であると報じた。これは前年(2016年)の実績に比べて691億元(約1兆1056億円)増となっている。一方、2005年から2015年までの11年間連続で10%以上の比率で引き上げられていた“企業退休人員養老金(企業退職者年金)”の調整幅は、2016年が6.5%、2017年が6.5%と連続して低下しており、一部の人は年金財政が調整金を負担できなくなったのではないかと疑問を投げかけている。

 中国“国家統計局”の2016年統計公報によれば、2016年末時点における総人口は13.8億人、そのうち65歳以上の人口は1.5億人で、全体に占める比率は10.8%だった。人口専門家によれば、この65歳以上の人口が全人口に占める比率は、2020年:12%前後、2025年:13.7%、2030年:16.2%、2040年:22%、2050年:23%となり、2050年の65歳以上の人口は3.3億人と予測されている。

 年金制度の未成熟、国民皆年金の未達、年金財政の赤字という三重苦を抱えた中国で、「恐ろしい“全家福(家族そろっての記念写真)”」が現実のものとなる可能性は極めて高い。