2016年2月初旬、中国のメディアは挙って『馬家軍調査』問題を報じ、趙瑜とのインタビュー記事を掲載している。問題の第14章には証拠書類として、1995年3月28日付で馬軍団のメンバーたちが趙瑜に宛てた告発書が含まれている。なお、この告発書に署名しているメンバーのうち、王軍霞は1994年に馬軍団から離れて“毛徳鎮”コーチの下へ移っていたし、他のメンバーも当時はすでに馬軍団から離れていた可能性が高い。その訳文は以下の通り。

1995年3月28日付、メンバーたちの告発書

 尊敬する趙先生

 今日は。貴方のご高名はかねがね伺っております。私たちは、正直で同情心に溢れた作家として貴方を非常に信用しております。貴方は私たちの組織を調査研究し、過去に言及しました。あの血と涙の歴史が本当であったことを示すために、私たちは貴重な資料を貴方に提供したいと思います。事実の真相を歴史に留め、私たちの無念さを無数な正直で善良な読者に伝えてください。私たちのぬれぎぬを晴らし、名誉を回復してください。

 私たちが貴方に腹を割って話したいのは、馬コーチが長年にわたって私たちをののしり、虐待して来たという事実です。彼は長年にわたり私たちを誘惑し、大量の禁止薬品の服用を強制したという事実です。これらの事が明るみに出ることに対して、私たちの心情は非常に沈痛で複雑でしたし、祖国の名誉が傷つくことを心配もしました。それと同時に、私たちが血と汗を流して獲得したゴールドメダルの“含金量(実際の価値)”についても心配しました。但し、これらの犯罪は必ず暴き出さねばならないのです、なぜなら私たちは同じような事が次の世代の人々の身に発生することを望まないからです。これらの非人道的な虐待は、すでに私たちを崩壊の瀬戸際まで追いやっています。

 同時に、私たちは貴方が事実実態を公表する過程で、妨害や迫害に遭遇するのではないかと心配しています。(以下は馬俊仁を疑う話だが、ここでは略す)但し、私たちは貴方を孤軍奮闘させません。困難な時には、私たちが勇敢に立ち上がり、全力で貴方を支援します。これは祖国の体育事業の健康な発展のためであり、人間が持つ一分の道義と良知のためなのです。

 私たち迫害を受けた全てのチームメイトを代表して、貴方に衷心から感謝を表します。

 哀れな私たち、私たちは一群の子供です。私たちは人であって、機械ではありませんし、家畜の類でもありません。私たちは人として生活を送ることを必要としています。私たちは人として生きる権利を持ち、私たちは自由を必要としています。            敬具

(署名)王軍霞、劉東、張林麗、劉麗、張麗栄、呂億、馬寧寧、呂欧、王小霞、王媛
1995年3月28日瀋陽