廃プラスチック輸入量は735万トン

 さて、そこで輸入禁止となった外国ゴミに含まれている廃プラスチックに焦点を当てて中国の輸入実態を調べてみると、その結果は以下の通り。

【A】日本の古紙業界紙「古紙ジャーナル」は2017年9月4日付の第1244号で、中国の廃プラスチックの状況を次のように報じている。

(1)現状、中国の樹脂生産量は年間7700万トン。中国国内の廃プラ消費量は1878万トン。中国国内で回収される廃プラスチックは、その大部分がペットボトルだと言われる。

(2)中国の2016年における廃プラスチックの輸入量は735万トン。品種別の内訳は、PET:253万トン、PE:253万トン、他のプラスチック:174万トン、PVC:45万トン、PS:9万トン。PETとPEの合計だけで506万トンとなり、全体の約7割を占めている。廃プラスチックの国別輸入量ランキングは、1位・香港:178万トン(24%)、2位・日本:84万トン(12%)、3位・米国:69万トン(9%)、4位・タイ:43万トン(6%)、5位・ドイツ:39万トン(5%)となっていて、上位4カ国で全体の5割以上を占めている。

(3)中国国内で産出される(以下「国産」)廃プラスチックの消費量が1878万トンであるのに対して、輸入量は735万トンで、国産と輸入を合わせた廃プラスチックの消費量は2613万トンになる。従い、国産と輸入の消費比率はおよそ7:3である。また、全体の樹脂生産量(7700万トン)からみた輸入廃プラスチックの消費割合はわずか9.5%に過ぎない。

【B】2017年7月17日付の「古紙ジャーナル」第1238号には、2016年における日本の廃プラスチック国別輸出量のグラフが掲載されている。これを見ると、2016年における日本の廃プラスチック輸出総量は152.7万トンで、国別では、中国:80.3万トン(52.6%)、香港:49.3万トン(32.3%)となっており、中国と香港の合計は129.6万トンで、輸出総量の84.9%を占めている。上述の【A】(2)にあるように、中国の廃プラスチック国別輸入量ランキングの1位は香港の178万トンとなっているが、この中には日本から香港へ輸出された廃プラスチック49.3万トンの全量が含まれていると推定できる。この推定が正しければ、中国の廃プラスチック国別輸入量ランキングの実質第1位は日本の129.6万トンということになる。

【C】日本の財務省貿易統計では廃プラスチックは、HSコード:3915の「プラスチックのくず」<注2>に該当するが、同統計の「品別国別表」(各品目について、どの国と貿易しているかの統計表)で中国と香港への輸出量と金額を調べると、その結果は下表の通り。

<注2>HSコードとは、国際貿易商品の名称及び分類を世界的に統一する目的で作られたもので、貨物を輸出入する際の品目分類に用いられる輸出入統計品目番号。HSコードは9桁あるいは10桁の数字であり、最初の6桁は世界共通の番号となっている。