さて、1月9日の夜9時、“昭通市党委員会”副書記で、“昭通市長”でもある“郭大進”が「全市の市民に冬季の生産と生活の安全を保障するためのテレビ会議」を急きょ開催した。地元メディアが報じたその概要は以下の通り。

(1)会議の冒頭で郭大進が「霧氷少年」に関する状況報告を行い、次のように述べた。すなわち、1月7日の夜から強い寒冷気流に襲われた影響で、昭通市は今冬最高の気温低下を来し、多数の県がある高海抜地区では普遍的に“小雪(1日の積雪量が2.5mm以下)”や“中雪(同2.5~5mm)”が降った。調査によれば、霧氷少年は魯甸県新街鎮にある転山包小学校の3年生で、自宅は学校から4.5km離れている。1月8日当日の気温は比較的低く、徒歩で通学した少年が教室に到着した時には、頭髪や眉毛が全て霧氷に覆われていた。その時の写真は8時50分にクラス担任が撮影したもので、学校長に転送された後にネット上に投稿された。当該写真はネットユーザーたちの注目を集め、各メディアによって報じられた。霧氷少年に関心を寄せてくれたメディアと社会各層に対し感謝を表明する。

(2)副市長の“呉静”は、8日当日に現場となった転山包小学校へ出向き、その後に霧氷少年の家を訪問したことを報告し、転山包小学校の在校生全員と留守児童が冬を安全に暖かく過ごせるよう必要な措置を講じるよう指示を出したと述べた。また、魯甸県県長の“馬洪旗”は、副県長の“梁浩波”と共に迅速に転山包小学校と霧氷少年の家に赴き実情を把握したと述べ、市政府から受けた指示を着実に実行中である旨を表明した。

(3)“習近平”総書記の「“以人民為中心的(人民を中心とする)”発展思想」を貫徹し、必要な措置を採り、市民の冬季における生産と生活の安全を保障し、とりわけ、優秀な学生や留守児童が暖かく安全に冬を過ごせるようにする。市の各部門は寒冷地区の学校に対し暖房設備や校舎の整備、医療班による霜焼け治療、道路の安全通行措置などを行うことを決議した。

「寄付横取り」「貧困放置」に抗議の声

 一方、霧氷少年の写真を見たネットユーザーが霧氷少年に対する寄付を呼びかけたところ、1月8日だけで20万元(約340万円)を突破する勢いで寄付金が集まった。ところが、このニュースを知った地元の昭通市政府は、「寄付金の受け取りは“中国青年基金会”の傘下にある雲南省および昭通市の“青年基金会”が統一的に行い、当地にいる多数の貧困学生の援助に当てる」との通達を出し、ネット上の寄付呼びかけに歯止めをかけた。

 この通達が出されるや、これに反発する抗議の声がネットユーザーのみならず多数の知識人から巻き起こった。知識人2人の発言を例に挙げると以下の通り。

【A】この種の組織は一般的には“清水衛門(甘い汁を吸えない組織)”と言われるが、そこで働く多くの職員は凶悪で、他人の寄付を見れば願ってもないことだと思って私腹を肥やす。君たちは彼らが寄付金の全てを貧困学生に供与すると思いますか。たとえ供与するとしても、それは大幅に減額されるだろう。

【B】地元の政府は霧氷少年を利用して外部から寄付を集めようとし、しかも寄付は青年基金会という組織を通じて行うよう要請した。このニュースを知って、私は真から悪態をつきたいと思った。子供が凍傷になった時、これら政府機関は一体何をしていたのか。王福満の状況は国外では基本的に発生せず、もし発生したなら一大スキャンダルで、地元の県長は引責辞任し、当該県政府は瓦解する。霧氷少年の事件が発生したことについて、政府は長年にわたる人々の生活に対する政策の誤りを反省しなければならない。メディアも今回の事件について貧困という問題の根本原因を追究せず、王福満が将来大学に行きたいと希望しているという美談に方向を転じようとしているが、彼が大学に進学できる可能性があるというのか。