“希望小学”に通う“留守児童”

 中国メディアが報じた霧氷少年に関する記事の要点を取りまとめると、以下の通り。

【1】王福満の家は赤貧洗うが如しで、古くてボロボロの日干しレンガの家に住んでいる。父親は少しでもカネを稼ごうと省都の“昆明市”へ出稼ぎに行っていたし、赤貧を嫌った母親は家を出て行ってしまっていた。父親は数カ月に1回帰って来るだけなので、王福満は2歳上の姉である“王福美”(10歳)と年老いた祖母の3人暮らしである。“留守児童”<注1>である2人の姉弟は身体の悪い祖母を助けながら明るく日々を送っている。霧氷少年の写真の中の王福満は薄着であったが、それは3着しかないコートを王福満がずっと洗っていなくて汚かったからで、当日は薄い服2着を重ね着して学校へ行ったのだった。

<注1>“留守児童”とは、両親あるいは一方の親が出稼ぎに行き、家に残された学齢期の子供を意味する。

【2】王福満が通う「転山包小学校」は、元の名を“転山包力輝苗圃希望小学”と言い、山間部に建設された“希望小学(希望小学校)”<注2>の一つである。転山包小学校の“付恒”校長は次のように紹介した。すなわち、全校生徒は167人で、彼らの大部分が“留守児童”である。同校には宿舎はなく、全員が通学しており、最も近い生徒で徒歩10分、最も遠い生徒は徒歩で2時間近くかかる。王福満の家から学校までは4.5kmだが、学校まで彼より遠い生徒は30人以上いる。2013年から現在までに、転山包小学校は教室棟、運動場、食堂、実験室などを順次整備し、生徒1人当たり年間800元(約1万4000円)の給食を提供しているが、現状のところ、学校には暖房施設はない。但し、遠距離通学の生徒のための無料宿舎を建設するための寄付をずっと募って来ており、新校舎の建設が完成したので、2月の“春節(旧正月)”以降は学生に宿舎を無償で提供できる予定である。

<注2>“希望小学”は、“中国青年基金会”が貧困地区にいる学校に行けない子供たちを復学させることを目的に、社会大衆から集めた寄付を原資に小学校の新設や老朽校舎の改築を行った小学校。

【3】王福満は算数が得意で、期末試験の算数は99点だった。1月9日付の中国メディアは、付恒校長から提供を受けた、「霜焼けでひび割れ、赤黒く膨れ上がった王福満の両手が、99点を取った算数の答案用紙の上に置かれている写真」を報じたが、そこには日々の暮らしの過酷さや、寒さをしのぐ防寒服や手袋、帽子を持たない貧困児童の悲しい現実が明確に示されていた。一躍有名人となった王福満であるが、彼にはそんな自覚は全くなく、冬休みになったら昆明市へ行って遊ぶのが希望であり、もっと勉強して将来は全国大学統一試験を受けて北京にある大学へ行きたいと夢を語るのだった。