頭髪が霧氷で真っ白になった王福満君の写真をきっかけに、“留守児童”問題への関心も高まることに(写真:Imaginechina/アフロ)

 1月8日、雲南省東北部に位置する”昭通市”に属する“魯甸県”の“新街鎮”に住む小学3年生の“王福満”(8歳)は、同鎮内にある“転山包小学(転山包小学校)”で行われる期末試験に遅れないよう、朝7時50分に家を出た。当時の外気温は零下9℃、家から学校まで山道は4.5km。王福満は舗装されていない泥道を懸命に歩いた。普通なら42分で学校に到着するのだが、この日は非常に寒く、山道は凍って滑りやすく、転ばないように注意して歩いたので、王福満が学校に到着した時には家を出てから1時間が経過していた。

少年の頭髪には“氷花”が

 まだ期末試験は始まっていないはずだがと、王福満が心配しながら教室の後ろのドアを開けて中に入ると、すでに着席していた級友たちが一斉に後ろを振り返り、彼を指さして笑い声を上げた。それもそのはずで、薄手の服を着た王福満の頭髪には“氷花(霧氷)”が付着して真っ白くなっていたのだ。頭髪のみならず、眉毛とまつ毛にも霧氷が付着して真っ白だったので、級友たちにはあたかも白髪の老人が突然教室へ入って来たように見えた。一方の王福満は、どうして級友たちが彼を見て笑うのか理由が分からなかった。王福満は学校への道を急いで必死に歩いたから、薄着であっても汗をかいた。頭から出た汗は水蒸気となって蒸発し、外気に当たった水蒸気が瞬時に氷結して頭髪に付着し、霧氷を形成した。少しでも早く学校に到着して期末試験の準備をしようとひたすら先を急いだ王福満には、頭が冷たいという感覚はあったものの、一度も頭に触れなかったため、頭髪に霧氷が付着しているとは思いもしなかった。

 当時、教室は期末試験が始まる直前で、級友たちだけでなく、“班級老師(クラス担任の教師)”(以下「クラス担任」)もいた。霧氷を頭髪に付着させて白髪となった王福満を見たクラス担任は、極寒の中を必死で歩いて来たのだと感動を覚え、8時50分に持っていたスマートフォンで王福満の姿を撮影した。そして、クラス担任はその写真を校長の“付恒”に転送すると同時に、感動を分かち合いたいとして同写真に“氷花男孩(霧氷少年)”という題名を付けて、中国最大のSNSである“微信(Wecha)”に投稿したのだった。当該写真は微信ユーザーたちから注目を受け、盛んに転送されて中国全土に知られることとなった。この結果、霧氷少年の写真は中国メディアによって報じられることになり、さらには全世界で知られることになったのである。