12月27日夜9時頃、深圳市“南山区”で飛び降り自殺があったが、自殺したのは光明新区“城市管理局(都市管理局)”の元局長の“徐遠安”であった。翌28日には、“深圳市公安局”が紅坳残土仮置き場を運営する“深圳市益相龍投資発展有限公司”(以下「益相龍投資」)の法人代表“龍華美”や副総経理の“于勝利”を含む幹部役員および土砂崩れ事故の関係者など11人を逮捕した。

 益相龍投資は2003年8月に資本金1000万元(約2億円)で設立された企業で、その営業範囲は、道路清掃、ごみの清掃・輸送、土砂および建築ごみの受入処理だった。2013年7月23日に益相龍投資は紅坳残土仮置き場の運営権を取得し、土砂や建築ごみを受け入れるべく深圳市城市管理局に申請をおこなったが、書類が不備であったのにもかかわらず申請を承認したのが当時同管理局長の徐遠安であった。但し、その際に賄賂の授受があったか否かは分からない。また、その後の調査で、光明新区の委託を受けて紅坳残土仮置き場の監査を行っていた“建星項目管理顧問有限公司”が、事故発生の4日前に土砂崩れの危険性を理由に、益相龍投資に対して土砂・建築ごみの受け入れを停止するよう警告を発していたことが判明したが、益相龍投資はこれを無視して受け入れを続行していたのだった。

救助作業は「十分」だったか?

 年が変わり2016年となり、すでに1週間が過ぎようとしているが、中国メディアは行方不明の75人に関する遺体発見のニュースを全く報じていない。事故現場に近い紅坳村の野菜栽培を行っていた農地約400ムー(約27万m2)は、事故発生2日後の12月22日に強制収容され、現場から掘り起こした土砂の収容場にされた。現場から土砂が全て搬出され、全ての遺体が発見されるまでには相当の日数がかかるものと思われる。

 上述したように、国務院は事故発生から6日後に早々と土砂崩れは人災によるものと認定し、深圳市の共産党委員会ならびに市政府のトップが公式に謝罪した。この種の事故や災害では原因をうやむやにして済ませるのが従来の慣例であったことを考えると大きな進歩と言えるが、上述したように72時間以内に生存者の救出を図るべき救助隊が不眠不休を唱えながら、実際は深夜の作業を中断していたとすれば、これも一種の人災と言えるのではなかろうか。そこには、救助隊員にとって救助作業はあくまで命じられた任務に過ぎず、救助すべき行方不明者は赤の他人であるという意識が垣間見えるが、これは勘ぐり過ぎだろうか。