明るく情熱的なラテンの女だと思えばいい

シマジ:しかし、相手の男も驚いただろうな。部下の旦那から「私の妻と二人きりで食事をするのを止めてください」なんて電話が掛かってきたんだからね。だが、それでも誘い続ける男というのは、俺にはちょっと理解しがたい。そんな面倒な電話が掛かってきたら、君子危うきに近寄らずで、普通は距離を取るだろう。だが逆に考えると、それでも相変わらずということは、浮気の可能性は低いんじゃないか。純粋に気の合う飲み友達なんじゃないかね。「妻は迷惑している」というのは、まあ方便だろう。

ミツハシ:そうですね。これで相談者の妻と男性上司が男女の仲だとしたら、二人とも相当したたかな悪党ですよね。

シマジ:相談者のカミさんは、開けっぴろげで男性との距離感が近い女なんだよ。男と二人で酒を飲むのは、職場で冗談を言い合うことの延長くらいにしか思っていない。酔っ払ってのキスも彼女にとってはほんの挨拶代わりで、「それくらい何よ」と思っているじゃないか。そうだ、相談者は自分の妻が明るく情熱的なラテンの女だと思えばいいんだよ。

ミツハシ:それは無理な相談でしょう。何しろ相談者は「妻の職場の上司に私から相談した」というくらいですからね。これは妻と相手の男性の共通の上司ということだと思いますが、相手の男に直接電話し、男のさらに上司にまで連絡を取っている相談者はものすごく生真面目で、結婚している男女がほかの男女と親密にすることが倫理的に受け入れられないんだと思います。

シマジ:相談者とカミさんは男女の関係のあり方について感覚が違いすぎているんだろうね。

ミツハシ:それにしても共通の上司の「あなたの妻にも原因がある」という言葉もすごいですよね。「あんたのカミさんも愉しんでいるのだからしょうがないだろ」と言っているようなものじゃないですか。これも相当無責任な発言だと思いますよ。

 うーん、なんだか相談者がとても不憫に思えてきました。妻は会社の男たちとチュッチュッしていて、上司と一緒に酒を飲み、その上司に止めてくれと言っても聞き入れてもらえず、上司の上司に相談しても「奥さんも愉しそうだよ」と取り合ってもらえない。相談者からしてみたら、妻も妻の働く会社の人間も、自分の常識が全く通用しない異星人のように感じられるんじゃないでしょうか。

シマジ:きっとそうだろうね。