一刻も早く下山して、もう二度と肌を合わさないようにすべき

ミツハシ: 「浮気相手と貪り合うように愛し合うのは至福です」「浮気相手とは燃えます」と相談者はことさら「浮気」を強調して、これはあくまでも遊びであると自分を納得させたがっているようにも見えます。でも現実は、明らかに遊びでは済まない状況に至っている。これ以上進んではいけないと理性は警告を発しているが、至福のセックスも諦めきれないのでしょうね。

シマジ:このままだと2人の関係はいずれ周囲にバレるだろうね。大人の恋はロマンチックな愚か者の遊びでなくてはならない。相手の女性は、墓場まで秘密を持っていけるロマンチックな遊びには向いてなかったということだよ。悪いことは言わないから、相談者はこの女とのセックスへの未練を断ち切るべきだ。女と上手に別れるためには、一緒に手をつないで山を降りる優しさが必要だが、この場合は一刻も早く下山して、もう二度と肌を合わさないことだ。

 もっとも、この女と別れても、相談者の良心なき正直者は黙ってはいられないだろうから、次に恋をするときは、きれいに遊べる女を見極めるように。そして、ひとりに固執せず、少なくとも同時に3人くらいの彼女を持つように。31歳と若い相談者は、ぜひとも大人の恋の有段者を目指してほしいね。

 しかし、ミツハシ、生殖という動物の本能が張り付く異性間のセックスというのは、つくづく不純なものだな。この相談に答えながら、生殖と切り離された同性愛こそ本当に純粋な快楽の追求ではないかと思えてきた。アレクサンドロスの昔から、素敵な男たちがかわいい男を愛してきたのも分かる気がする。

ミツハシ: えっ、シマジさん、潤んだ目で見つめないでください。

シマジ:馬鹿! 俺には男は無理だ。イブ・サンローランとピエール・ベルジェのような、文化を生み出す同性愛というものに尊敬の念を強く持っているが、その当事者にはなれない。ゆえに、ミツハシが「1億円用意したのでなめてください」と懇願しても、俺は断固拒否する。