相手の本気を31歳の相談者が背負うのは荷が重いだろう

ミツハシ: 相談者の浮気相手は、「認知も養育費も一切求めない」と言いながら、子供を産んだ後も、「月に数回会いたい、いつかあなたと結婚したい」と言っているんですよね。ここにものすごく危ういものを感じるのですが。

シマジ:同感だな。俺もこれは危ないと思う。

 俺は、いわゆるシングルマザーを3人知っている。その3人ともが、愛してはいるが結婚することの叶わない男の子供を宿すと、ぴたっと男と会うのをやめて連絡も絶ち、一人で子供を育て上げていた。3人とも美人で専門職を持つ有能な女性たちだ。そのうちの一人は、たまたまオーセンティックバーのカウンターで隣り合わせになったんだ。彼女は小学校6年生の子供を連れ、その子がジュースを飲む横で悠々と葉巻を吸っていた。「子種をちょうだいなんて言ったら、男は絶対ビビっちゃうから、黙ってもらったの」と言って微笑んでいたよ。女の姿かたちをしているが、中身は男だと思ったね。シングルマザーとして自分ひとりの稼ぎで子供を育てている女には、こういう勇ましいメンタリティーの持ち主が多いんじゃないかな。

ミツハシ:相談者の相手は40代前半ということですから、子供を産むということではタイムリミットが迫っています。「産みたい」というのは本心なのでしょうね。

シマジ:この本気を31歳の相談者が背負うのは荷が重いだろう。

ミツハシ: 自分よりおそらく10歳以上年上の女性にメロメロになってしまったんですね。

シマジ:30歳前後くらいの男だとよくある話だ。俺もそれくらいの年齢の頃は、10歳くらい上のお姉さまの大きな母性と水餅のようにプニョプニョと柔らかい肉体に溺れた覚えがある。ただし、俺が好きになったお姉さま方は、もっとサッパリとした性格だった。相談者の彼女のようにネッチョリとはしていなかったね。

 会うたびに毎度「子供がほしい」なんて言われたら、俺なら絶対に萎える。良心なき正直者も良心を取り戻し、ベッドインは不可能になるね。障害を持つ5歳の子供を「掛け替えのない存在」と言い、「育て上げる使命」があると書く相談者は、本当はもう自分で答えを出しているはずだ。だが、冷静な頭で考えられる状態が長続きせず、荒れ狂う暴風雨の中に舞い戻ると心は千々に乱れるんだろう。