ビジネスの世界では「イノベーション、イノベーション」と、毎日のように、イノベーションの重要性が叫ばれています。しかしそもそも、本来のイノベーションの意味って何でしょう? 何も、技術革新だけがイノベーションというわけではありません。その名も“シュンペーター”、玉田俊平太教授と一緒に、“イノベーションの兵法”を学びます。
シリーズ
しゅんぺいた博士と学ぶイノベーションの兵法

完結
17回
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破壊的買収の要諦はマネージしないマネジメント
買収した企業の持っているプロセスや価値基準が、成功の源であるなら、買収する側の経営者は、その企業を親会社に統合しようとすべきではない。買収した会社の独立性を保ち、そのプロセスと価値基準を活かしつつ、資源を投入する戦略を採…
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その企業買収、“高値づかみ”ではありませんか
企業を買収する際に最も重要なポイントの一つは、「妥当な条件で買収契約を結ぶ」こと。どんなによいビジネスモデルを持った企業でも、その企業が買収後にもたらす価値よりも高い値段で買収したのでは意味がない。「高値づかみ」は企業の…
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買収先企業の価値を見極め、M&Aを成功させる
イノベーションを起こしつつある他社に対抗する手段として「破壊的イノベーションを起こしつつある企業を買収する」という方法がある。もちろん買収先企業の価値を正確に見極めることが必要。それができれば、「破壊される側」から「破壊…
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「M&A」は経営の上級者向けスキル
他社の「破壊的イノベーション」に対抗する手段には、自社で商品やサービスの開発を進める以外に、もう一つの選択肢がある。それは、破壊的イノベーションを起こしつつある企業を「買収」するという選択肢だ。
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PCの原型「IBM PC」を開発した“独立愚連隊”
大型コンピュータの王様、米IBMがかつて「IBM PC」を開発したのは、まさに破壊的イノベーションでした。その開発を実現するため、当時のIBMのトップは、本社から2000キロも離れた場所に独立組織を作って開発を進めたので…
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新ビジネスに最適の組織構造を見極めるには
破壊的イノベーションを、従来の組織内で育てようとしてもまずうまく行きません。ならば、どのような組織にゆだねるべきなのか。それを考えるための「フレームワーク」を使って、破壊的イノベーションに最適の組織構造を見極めましょう。
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破壊的イノベーションは既存組織には起こせない
破壊的イノベーションによる製品・サービスは当初、既存の主要顧客には性能や質が低すぎて魅力的に映りません。こうした破壊的なビジネスモデルのアイデアは、従来の組織内で育てようとしてもまずうまく行きません。別組織が必要です。
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最終試験、選抜したアイデアを4つの軸で比較
ブレインストーミングで出されたアイデアをチェックリストや「破壊度測定器」でふるいにかけた後、最後に「4つの軸」で比較し、アイデアの「最終試験」を行う。これにより「破壊的アイデア」を選抜する。
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「破壊度測定器」でアイデアを評価する
ブレインストーミングで出されたアイデアを、チェックリストでふるいにかけた後、さらに「破壊度測定器」にかける。破壊度測定器とは9つの測定項目によりアイデアを点数化する道具であり、破壊的イノベーションの度合いがこれで分かる。
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質問リストで、アイデアを戦略的にチェックする
「戦略とは、選ぶことである」──マイケル・ポーターの言葉通り、「破壊的なアイデア」の候補をみつけるために、質問リストを使ってアイデアの選別を続けます。「他社には模倣困難か?」「比較的低コストで素早く実現可能か?」……
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12の質問で、アイデアをふるいにかける
「破壊的なアイデア」の候補をみつけるために、今回は数多くのアイデアを、質問リストを使ってふるいにかけます。「顧客はフラストレーションを感じているか?」「比較的低コストで素早く実現可能か?」……
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レジュメにまとめて、アイデアを明確化
イノベーションのプロセスとは、思考を「発散」させては「収束」させるということの繰り返し。今回からはその過程における、アイデア「収束」の作業について紹介します。まず「アイデア・レジュメ」を作成し、絞り込みの準備を行います。
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すべてのアイデアを可視化する
今回は正しいブレインストーミングの7つのルールのうちの、残る2つのルールについて学びます。残る2つとは、「テーマに集中する」と「可視化する」です。
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下手な鉄砲も数打ちゃ当たる
「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」という諺は、実は正しい。大量のアイデアが生まれれば、必然的に質の高いアイデアも一定の確率で出現する。
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「破壊的アイデア」を生み出せる手法とは?
顧客の観察と洞察から「無消費の状況」や「過剰満足の状況」に気付いたら、次のステップは、「制約」を取り除くアイデアを「ブレインストーミング」することです。
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顧客自身が気付かない“面倒くささ”を見つける
顧客が解決したがっている「制約」を探し出し、イノベーションを起こすにはどうしたらよいのでしょう? 多くの人には、制約の存在が、あまりにも“当たり前”になってしまっているため、なかなかその存在に気づくことができません。
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お腹いっぱいの顧客には麦飯を!
あなたの会社の製品やサービスが、いくら機能を追加しても顧客がそれに見合った高い価格を払ってくれないようなら、顧客が「お腹いっぱい」になっているのかもしれません。QVハウスの登場は、「ハイエンド床屋」の破壊につながりました…
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