変化を前向きに受け止めることが大切だと思います。コツは、「迷ったら“自由になれる”と思う方を選ぶこと」でしょうか。人間って、どうしても過去の実績や常識が心にこびりついて、変化を恐れてしまいがち。それこそ「予定調和」ばかり求めてしまう。僕は、それが自分の気持ちの自由を縛るように思えて、すごく嫌でした。逆に、思い込みを捨てられる経験をすると「ああ、自由になれた」と、己の心が喜んでいる実感を得られる。

 いつもピッカピカでいたいなら、予定調和の外に出て「小さな奇跡」に出合うことです。細かいことでいいんです。映画を観て予想外に泣けたとか、雲の形が笑えたとか、うまいコーヒーが飲めたとか。小さな奇跡で、自分の思い込みから自由になる発見を積み重ねて、人は一気に成長できるのではないでしょうか。「昨日と違う新しいことが起きるんじゃないか」と、毎日わくわくするようになれたらしめたもの。

 「ピッカピカの一年生」には裏話があるんです。小学館で試写したとき、従来通りのお行儀のいいCMを想定していた会議室の面々は、文字通り凍り付きました。「これはお蔵入りか」と覚悟したら、あるご年配の役員の方が「君たち、こういうものは若い人に任せた方がいいんだよ」と言ってくださった。人生の恩人です。どうせなら、若い人にこういうことを言えるトシヨリになりたいですよね。(談)