欧州で電気自動車(EV)の販売増加の勢いが衰えません。欧州自動車工業会(ACEA)によると、欧州主要18カ国の2021年1~3月のEV販売台数は前年同期比56%増の19万8930台。英自動車工業会(SMMT)によると、英国の21年1~3月期のEV販売台数は3万1779台で前年同期から74%増えました。
 英ロンドンの生活で出歩く際の習慣にしているのが、自動車ウオッチングです。特にEVは新しい車種が多く、注意深く見ています。
 米テスラはSMMTの会員ではないのでデータには表れにくいのですが、やはり目立ちます。数年前は「モデルS」と「モデルX」をよく見かけましたが、昨年から「モデル3」が増えてきました。最近見かけるようになってきたのが、独フォルクスワーゲンの小型車「ID.3」です。ベストセラーのゴルフよりやや車高が高く、独特のフォルムですぐに見分けがつきます。独メルセデス・ベンツの「EQC」やホンダの「ホンダe」なども目にします。
 これだけ車種が増えてくると、EVがグッと身近になります。私も4月に自動車が必要になった際には、リースでEVに乗ることを検討しました。リース期間の設定が難しかったので結局はガソリンの中古車を購入しましたが、リース期間に合うような使い方をするユーザーにとっては、EVも有力な選択肢になっていると感じました。
 ロンドン中心部には、ガソリン車の通行が禁止され、通行した場合は罰金を取られるエリアがあります。30年にはガソリン車とディーゼル車の新車販売が禁止されるため、今後はエンジン車の市場価格が下落し、中古の下取り価格も下がる可能性があり、さらにエンジン車は購入しづらくなるかもしれません。
 英政府は3月中旬にEV購入補助の上限を3000ポンド(約45万円)から2500ポンド(約38万円)に引き下げました。しかし、3月の英国のEV販売台数は前年同月比で88%増加しています。欧州のEV販売増加の勢いは衰える気配がありません。
(ロンドン支局長 大西 孝弘)