【メルマガ独自解説】
 自ら機会を創り出し、その機会によって自らを変えよ――。リクルート創業者の故・江副浩正氏は、かつて社員らにこんなメッセージを残しました。リクルートとは縁もゆかりもありませんが、この金言を地で行くような企業があります。日本ガイシです。

 日経ビジネス2月6日号の戦略フォーカスは「日本ガイシ、NAS電池普及へ電力小売事業者に変身」です。リチウムイオン電池と比べても長時間充放電ができる大容量のNAS電池(ナトリウム硫黄電池)は2000年代、一世を風靡しました。その後、需要は急減し事業は苦境に陥りますが、脱炭素をチャンスととらえ、日本ガイシは電力小売りという最後の挑戦に打って出ました。

 日本ガイシの今の稼ぎ頭は自動車の排ガス浄化用装置ですが、こちらは脱炭素を受けて縮小均衡は必至。こうした時代の流れを見据えた戦略は実るでしょうか。ぜひご一読ください。

(日経ビジネス副編集長 上阪欣史)