ラオックスと聞いて、何を思い浮かべるでしょうか。家電量販店だったと答える方もいれば、今は免税店でしょ、と答える方もいるかもしれません。2009年に中国企業の傘下に入ってから、ラオックスは家電量販店から免税店へと大きく業態を変えました。今やほとんどのメディアで、ラオックスは「免税店大手」などと表記されています。
 しかし今や、免税店大手ですらなくなりました。新型コロナウイルス禍でインバウンド(訪日外国人)需要が消失し、全国にある店舗のほとんどを閉鎖したからです。今のラオックスの業績をけん引するのは、18年に買収したギフト販売大手のシャディと、21年に立ち上がったばかりの新業態です。
 21年11月、東京・吉祥寺にオープンした「亜州太陽市場」は、アジア12の国・地域からえりすぐった食品を集めたセレクトショップです。翌月には東京・自由が丘に、アジアコスメの専門店「LAOX BEAUTY AIRPORT」を出店しました。いずれも外国人ではなく、日本人に向けた店づくりに徹しています。6月13日号の戦略フォーカス「ラオックスの新業態、黒字化狙う『3度目の正直』」では、実に5期ぶりの黒字化を目指すラオックスの奮闘に迫りました。
(日経ビジネス記者 酒井大輔)