【メルマガ独自解説】
「生鮮品をただ安く売っているだけではもう生き残れない」。日経ビジネス4月18日号の特集「スーパー戦国時代 大再編を生き抜く知略」の取材でスーパーマーケット経営者が口をそろえて言っていたことです。経営者の危機意識の背景には、加速していく人口減少、コンビニエンスストアやドラッグストアといった他業態との競争があります。
 関西スーパーマーケット(現関西フードマーケット、兵庫県伊丹市)を巡り昨年起きた経営権の争奪戦をはじめ、地域を越えた再編の動きも出てきています。特集では、厳しい業界環境の中で勃発しているスーパー同士の戦いと、生き残るために工夫を凝らす各社の戦略を探りました。
 実は今回の特集の取材では、出張の多さが特徴でした。これはコンビニエンスストア業界のように寡占化が進んでおらず、さまざまなスーパーが各地域に存在している証拠の1つでもあります。あるスーパーの経営者は「地域ごとの食文化を守ることもスーパーの役割」と話していました。多様性にあふれた業界だからこそ、知恵を絞ってこの戦乱の時代を生き残ってほしいと思います。
(日経ビジネス記者 田中創太)