【メルマガ独自解説】
 後継者不足に新型コロナウイルス禍が重なり、事業の継続をあきらめる企業が目立ちます。日本経済にとって大きなピンチというべき状況ですが、一方でここには課題の解決に向けたビジネスの種が転がっているともいえるでしょう。
 3月14日号の第2特集「大学が同族専門講座、ファンドは外部人材活用 事業承継に支援多彩」では、いろいろなやり方で新たなサービスの知恵を絞り始めた企業などの姿を追いました。 その1つが「サーチファンド」と呼ばれる新しい投資手法です。後継者がいない中小企業の経営をサーチャーと呼ぶ外部人材が引き継ぎ、株式はファンドが買い取るやり方で、ファンドはサーチャーが経営者となって収益力を高めた5~7年後に、株式を売却して収益を上げます。1980 年代に米国で誕生した手法で、当初はスタンフォードやハーバードなど米国の名門大学のビジネススクールのMBA(経営学修士号)取得者がサーチャーとなっていましたが、現在は両校以外のビジネススクール卒業生のキャリアとしても根付いてきています。
 注目すべきは日本のこの分野で先陣を切ったのが、外資系コンサルティング会社出身の30代の女性経営者であること。事業承継が新しい時代に入ったことを象徴する取材となりました。
(日経ビジネス シニアエディター 中沢康彦)