【メルマガ独自解説】
 「あそこは仕組みがすごいんです。人が育たないわけがない」。昨年別の特集で取材したキーエンスOBの方の一言をきっかけに、2月21日号の特集「解剖キーエンス 人を鍛える最強の経営」の取材は始まりました。営業利益率55%超、年収も国内トップクラスなど驚異の数字は注目されるものの、それを支える人づくりや仕組みづくりにはあまりフォーカスされてきませんでした。ベールに包まれた会社で、日経ビジネスとして特集を組むのは2003年以来、約18年ぶりです。
 実際に取材を進めると、営業トークを磨くため毎日繰り返す「ロールプレイング」や、顧客の何気ない一言をきちんと商品開発につなげる「ニーズカード」、常識を疑い世界初を多く生み出す開発体制など、会社を絶え間なく成長させる“人づくり・組織づくり”のヒントがたくさんありました。「圧倒的な行動量とプロセスの見える化、共有文化のすごさ」(キーエンスOB)をキーワードに、半導体不足の逆風下でも22年3月期の売上高は過去最高となる見通しです。
 「最小資本で最大効果」を追求する同社は、営業の外出の目的を問う文化があるといいます。そういえば取材依頼書を出したとき「この質問の目的は」と幾度となく聞かれ、「あ、これか」と妙に納得したのを覚えています。
(日経ビジネス記者 西岡杏)