【メルマガ独自解説】
 「最先端の研究をして論文も書けるし、その研究を生かした社会に役立つプロダクトも出せる。そんなところに魅力を感じたんです」
 サイバーエージェントの研究開発組織「AI Lab(ラボ)」に所属する若手研究者の1人は同社を志望した理由をそう話しました。彼は大学院で画像認識に関するAI(人工知能)技術を研究。毎年米国で開かれる世界的な画像認識の学会「CVPR」に参加した際に、サイバーエージェント社員からスカウトされました。そしてインターンシップを経て、入社。まだ2年目ですが、研究成果はインターン時のものも含め、AIの活用が進むインターネット広告の制作現場で生かされているそうです。
 彼だけではありません。AI Labには機械学習や自然言語処理、コンピュータービジョン、経済学など専門知識を持つ優秀な人材が次々と集まっています。大学の元助教や、内閣府のエコノミストから転職した人もいます。役員の1人は「当社は今やテクノロジー企業。さらに発展するためにリクルートの専門部隊をつくって大学や学会を回っている」と研究開発に注力する現状を明かします。
 同社はネット広告事業やゲーム事業の好調を背景に、1998年の創業以来23期連続の増収を達成しました。そこにはAI Labに代表される技術力強化の取り組みがありました。日経ビジネス1月17日号の第2特集「好調サイバーエージェント 危機から育てたテック路線」では、サイバーエージェント躍進の背景を追いました。
(日経ビジネス記者 藤中 潤)