【メルマガ独自解説】
 あのときがエネルギーの新たな時代への転換点だった――。日経ビジネス1月17日号の戦略フォーカス「脱炭素で第3の道を開く 世界に問う、日本流脱炭素」で取り上げたテーマは、20年後、30年後、私たちがそう振り返ることになるかもしれません。
 カーボンニュートラルの潮流のなかで、欧州に端を発した再生可能エネルギーシフトのプレッシャーが世界を覆っています。欧州発のスタンダードは、再エネに不適な環境にある日本やアジア諸国に困難な課題を突き付けています。
 日本最大の発電会社JERAは、東京電力と中部電力が折半出資して発足しました。そのJERAが、2020年10月に出したのが、火力発電所における非化石燃料への転換を含むカーボンニュートラル戦略です。再エネ一辺倒の風潮に染まりつつある世界に対し、JERAはアジアの実情にあった戦略を提示しました。「小さな反撃」です。日本のエネルギーをけん引するJERAの戦略は、今後、課題が共通するアジア諸国を味方に付けることができれば、アジア発の世界的なスタンダードになる可能性を秘めています。
 JERAの戦略には、当初、欧州市場を目の当たりにしてきた外国人社外取締役から異論がでていました。逆風のなか、いかにして戦略は生まれたのか。ぜひご一読ください。
(日経ビジネス記者 中山玲子)