【メルマガ独自解説】
 新型コロナウイルスの影響で、国境を越えた人の往来が難しい状況が2年ほど続いています。その間、為替は変動を繰り返しながらも1ドル=103円台から今年の11月下旬には1ドル=115円台まで円安が進みました。コロナ禍が開け、海外に足を運ぶ人が増えると、おそらく多くの人が「海外のモノやサービスが高くなった」と感じるかもしれません。
 ですが、高くなったと感じるのは為替のせいだけではありません。日本では長らくデフレが続き、物価が上がらない状態が常態化しています。企業が収益性を上げられず、賃金が上がらないため、消費者の購買力が低く、モノやサービスの値段を高く設定できないのです。
 しかし、この現状はどこかで終止符を打たなければなりません。原材料価格の高騰に代表されるように、海外では急速なインフレが進んでいます。日本企業の調達コストは上昇する一方で、モノを「取り負け」「買い負け」することも目立ってきました。このままでは当たり前に手に入っていた海外製品が日本に入ってこなくなる可能性が高く、日本は「貧しい国」になりかねません。
 デフレを克服するためには何をすればいいのか。12月20日号の特集「貧しいニッポン 安売り経済から脱却せよ」では、その処方箋をまとめました。
(日経ビジネス記者 武田安恵)