【メルマガ独自解説】
 みなさんは金融商品を買うとき、何を一番気にするでしょうか。「どれくらいもうかりそうか」というリターンでしょうか。それとも「最も損するとしたらいくら投資元本が減るか」、すなわちリスクでしょうか。ほかにも、投資を途中でやめて資金を引き出すことができるかどうかも選ぶ際の重要なポイントです。
 リターンとリスクのバランスを見ながら商品を選ぶのが、本来の正しい選び方です。しかし、投資信託と貯蓄性保険を比べたい、外貨預金とドル建て債券どっちがもうかるのか?といった疑問や要望に対して、日本の金融機関は柔軟に対応できる体制を整えていませんでした。銀行、証券会社、保険会社と、業態別に金融商品が提供される体制だったからです。これでは、金融リテラシーの高い人以外、商品をきちんと比較検討することはまずできません。
 しかし、この秋に創設される「金融サービス仲介業」というライセンスは、業態を超えて金融商品を仲介することができるようになります。1つのライセンスで金融事業を始められるようにもなるため、異業種の金融事業参入が促されるメリットも期待できます。スペシャルリポート「銀・証・保の垣根が消える 『誰でも金融機関』の号砲」では、ライセンスが創設されると、金融機関にどんな変化が起こりそうかを取材しました。消費者にとって、より公平な視点で商品を比較し、選べる体制やサービスが生まれることを願ってやみません。
(日経ビジネス記者 武田安恵)