【メルマガ独自解説】
 読者の皆さんはビットコインをお持ちですか? 私は2017年冬に1度、取材の一環として購入したことがあります。当時もブームで、購入後1カ月で価値が倍に膨らみました。
 ところがその後、18年1月に暴落。少額だったので傷は「お勉強程度」でしたが、「いつ大損してもおかしくない」との恐怖は忘れられません。
 この半年ほどの暗号資産(仮想通貨)ブームの再来は、そんな私にとってデジャブを覚える光景です。3年前の暴落の記憶が強すぎるのかもしれません。
 ですがこの3年の間に、仮想通貨の源流は、様々に姿を変えて社会に影響を及ぼし始めました。まず主要国の中央銀行が通貨のデジタル化を検討中です。基盤技術「ブロックチェーン」を金融に応用した「DeFi(ディーファイ、分散型金融)」と呼ばれるデジタルサービス群のほか、データを複製不能な資産として証明する「NFT(非代替性トークン)」も現れました。
 既存のビジネスでも「データの元本性を証明する」ブロックチェーンを使って、あらゆる業務の生産性を上げようという動きが出ています。
 日経ビジネス2021年6月21日号の特集「ビットコイン狂騒曲 お金持ちしか稼げない?」では、こうした「ビットコインが社会にもたらしたもの」をテーマに取材しました。社会を変えうる新たなテクノロジーを知るヒントにしていただければ幸いです。
(日経ビジネス記者 三田敬大)