【メルマガ独自解説】
 6月14日号のケーススタディー「北海道のコンビニ・セコマ 大手の逆張り、小商圏を深掘り」で取り上げたセコマは、大手3社の寡占が強まるコンビニ業界にあって、北海道での店舗数首位を守り続けてきました。全国的な知名度はありませんが、その取り組みは業種や地域を越えて知っておくべき点が多数あります。
 ぜひ注目したいのが、店舗の標準化を追求する大手と一線を画し、品ぞろえは店ごとの違いが大きいことです。店づくりを支えるビジネスモデルは独特であり、「規模によるバイイングパワーで社外の卸やメーカーと製造、配送、販売の関係をつくる大手の対極にある」(チェーンオペレーションに詳しい流通経済研究所の上原征彦名誉会長)といわれています。製造と物流を自前で手掛け、店舗も直営が8割。小商圏にも果敢に出店します。
 コンビニは元来、都心型ビジネスなので、かつては無機質というイメージがありました。それが高齢化に伴い、大手も地域のコミュニティーとしての役割を強めています。店舗に温かみを感じてもらえなければ生き残れず、アマゾンなどの対抗軸にもなれません。セコマはさまざまな点で先行モデルになる可能性を秘めています。
(日経ビジネス副編集長 中沢康彦)