【メルマガ独自解説】
 日本の鉄道は世界一正確とよくいわれます。明治時代から鉄道会社は安全性や正確性の向上のために、ミスをなくすよう細かなルールを定めてきました。政府も鉄道を許認可事業とし、安定性を重視しています。社会を支えるインフラとしては当然のことですが、「これが保守的で変化を善しとしない社風につながってきた」と反省の弁を述べるのが、JR西日本の長谷川一明社長。コロナ禍で利用客が大きく減少し、2021年3月期は会社発足以来の最終赤字を計上しました。長谷川社長は「新型コロナでニーズは大きく変わっている。トライ・アンド・エラーを繰り返すしかない」と考え、この1年、社内に向けて変革の号令をかけ続けています。
 もちろんすぐには変わりません。これまでの仕事のスタイルを変えることには、現場から反発が生まれます。部門間の壁を壊すことも容易ではない。沿線自治体などステークホルダーとの関係性もあります。5月31日号のケーススタディー「JR西日本、事業変革へ『安定第一』の社風に風穴」では、コロナ禍や人口減少など事業環境が厳しさを増す中、生き残りのためにもがく現場を取材しました。
(日経ビジネス記者 佐藤 嘉彦)