【メルマガ独自解説】
 「会社員を辞めることは、最もコンサバティブな判断だったんですよ」。元電通マンの酒匂紀史さんの言葉に衝撃を受けました。会社員生活が20年目に突入した自分自身にとって、常識外のコメントだったからです。しかし同い年の酒匂さんが発した言葉には、終身雇用の制度疲労という裏付けがきちんとありました。言われてみれば、その通りなのです。
 今回、SPECIAL REPORT「副業から『複業』へ、6人の先駆者の実態を追った」では、いくつかの仕事を掛け持ちして生計を立てている先駆者の姿を追いかけました。みな、自分の人生をきちんと考えており、働くということは何なのかを考えさせられる「金言」がぽんぽんと飛び出てきました。いかに自分が何も考えずに会社員生活を漫然と送ってきたかを思い知らされた取材でもありました。
 実りある取材を最後に、私自身は3年間の日経ビジネス記者生活を終え、4月に日経新聞に復帰しました。みなさまどうもありがとうございました。
(日本経済新聞社 奥 貴史)