【メルマガ独自解説】
 皆さんは「VAIO」と聞いてどんなパソコンを思い浮かべるでしょうか。1997年、薄紫色のスタイリッシュなデザインで“銀パソ”ブームをつくった「VAIO PCG-505」、ポケットに収まるコンパクトさが話題を呼んだ2009年発売の「VAIO type P」など、とがった商品のイメージが残っているかもしれません。
 しかしそれは過去の姿です。14年にソニーから赤字のパソコン事業が切り離されてVAIOという独立会社になってから、戦略は一変しました。法人向けビジネスに大きく転換し、ビジネスシーンで役立つ堅実な商品開発に徹した結果、今では販売台数の8割近くが法人向けモデルになりました。商品に見た目の派手さはなくなりましたが、20年5月期には営業利益率10%をたたき出すなど、復活を遂げています。
 そして今年、最上位モデル「VAIO Z」を6年ぶりにフルモデルチェンジするという成果に結実しました。復活劇に秘策があったわけではありません。ケーススタディー「ソニーから独立したVAIO、撤退事業が利益率10%に」では、その裏にあった、現場社員の意識を変えたり、法人向けの営業部隊をゼロから立ち上げたりしてきた地道な取り組みを追いました。
(日経ビジネス記者 佐藤嘉彦)