【メルマガ独自解説】
 「顧客の循環」。これはBtoCビジネスにおける共通の課題と言えるでしょう。いくらヒット商品といえど、顧客層が固定化されたままでは、消費者の高齢化とともに商品は支持を失ってしまいます。とはいえ、顧客層をリフレッシュして新規顧客を取り込むことは容易ではありません。そうした「改革」がうまくいかず、数十年の長きに渡って消費者の支持を得ている「定番商品」であっても、昨今は廃番になってしまうケースが珍しくないようです。
 化粧品大手のコーセーが持つ定番商品といえば「雪肌精」です。1985年の発売以来、美白化粧品の代名詞として君臨するロングセラー商品で、根強い人気を誇っています。ただ、近年は訪日中国人による「爆買い」の終焉(しゅうえん)やコロナ禍もあり、売上高が右肩下がり。コーセーを代表する長寿ブランドも転換期を迎えていました。
 ケーススタディー「コーセー、雪肌精の成功体験を捨てる 35年ぶりリブランディング」では、雪肌精の発売以来初めてとなる、2020年の本格的なリブランディングの背景を取材しました。ヒット商品といえど、変わらなければ生き残れない。そんな葛藤の中、コーセーがいかにリブランディングに挑んだのか。「顧客の循環」を実現するためのヒントはそこに隠されているはずです。 (日経ビジネス記者 神田啓晴)