【メルマガ独自解説】
 液晶や太陽電池、半導体の二の舞いになってしまうのか。そんな思いを抱いて取材を始めたのが、日経ビジネス2月8日号の特集「仕掛けるテスラ、動くアップル EV電池戦争」です。
 日本は電池で世界の9割のシェアを誇っていた時期がありましたが、量産技術をはじめ強気の投資を続ける中国や韓国勢に押されつつあります。この構図はかつての液晶と似ています。さらに、イーロン・マスク氏の率いるテスラだけでなく、アップルが電気自動車(EV)に強い意欲を見せ、価格競争にとどまらない厳しい開発競争が起きています。しかも、電池は新型コロナウイルスに対するワクチンのような“戦略物資"になり、開発に向けた各国の思惑も複雑に絡んできています。
 日本企業には競争力を維持するために、企業再編、技術の垂直統合など様々な対応が求められています。果たして生き残りの道や活路を見いだせるのでしょうか。多くの技術の種を生み出しながら、競争力の維持、拡大に苦労してきた日本。電池を一つのトリガーに、日本の産業のこれからを考えました。
(日経ビジネス記者 大西綾)