【メルマガ独自解説】
 コロナ禍に苦しむ航空大手のANAホールディングス(HD)は100以上の子会社で構成されています。業績を下支えしている貨物事業のANAカーゴ、小型機の運航を担うANAウイングス、旅行会社のANAセールス、機内食を手掛けるANAケータリングサービス……。「グループ会社間の垣根がなくなっていっている」。各社を取材すると、こんな言葉をよく耳にしました。
 ANAHDは2013年に持ち株会社制に移行しました。各事業会社に権限を委譲し、迅速な意思決定を進める狙いがありましたが、これまではどうしても持ち株会社、そして中核事業会社の全日本空輸の決定に倣ってしまう傾向があったといいます。ただ、主力の航空事業が苦しむ今、危機に呼応した多様な子会社の奮闘とアイデアが、組織体系を変えた後も残り続けた課題を解消に向かわせています。
 コロナ禍の第3波を迎え、航空業界は長いトンネルの出口をまだ見つけられていません。ケーススタディー「コロナ危機、自力で生き残る もがくANAホールディングス」では、グループ一丸となってコロナ禍にあらがう姿を紹介します。
(日経ビジネス記者 高尾泰朗)