【メルマガ独自解説】
 「今年の新人教育はどうやったんだろう。うちの課にも新人はいるけれど、直接会ったことないし……」。コロナ禍の中、今年はこんな話も珍しくないのではないでしょうか。2020年の新入社員教育は、合宿や本社の会議室での集合研修など、「3密」下でのカリキュラムは見直しを余儀なくされました。新人たちは「教育、研修のオンライン化」という前代未聞の環境に身を置きながら、半年間を過ごしてきたことになります。
 取材した企業は口々に「オンライン研修でも新人はしっかり育っている」と語ります。当の新人たちも「適応するのに苦労はなかった」と話す姿が印象的でした。
 私が社会人になった頃、ある同級生は、マナー研修や会社の事業内容を聞き続ける座学などを1カ月ほど受けて地方の事業所へ配属されました。研修の内容が現場に役立たないものだったと知らない配属先の上司からは、「研修を受けた意味ないじゃん」と理不尽な叱責を度々受けたそうです。
 「オンラインで教育できるなら、対面教育に意味はあるのか」。今年うまくいったことで、対面教育は不要と考えるようになった経営者、管理職もいるかもしれません。リアルの場における新人教育は今後、無くなるのでしょうか。「コロナ後の新人教育」について考えてみます。
(日経ビジネス記者 神田啓晴)

特集 コロナ後の新人 職場の希望かお荷物か

PART1
研修、OJT…ほぼ省略 まともに育つか? 今年の新人

PART2
成長力、定着率とも異常なし 今年の新人 むしろ有望説

PART3
教育なくても子は育つか もう不要? 昭和流「新人への洗礼」

PART4
新人教育改革の難問 世の中の理不尽 一体誰が教える?