収益性を高めて、いずれは「国際リード市場」入りを果たしたいと考えていますか。

カサノバ:どこのセグメントに位置すべきかなどは、さほど考えていません。お客様と株主の皆様のために、日本マクドナルドを成長させることを常に考えていますから。

日本全体を見れば人口減少、少子高齢化が進んでいます。外食産業においては競合が多くあり、コンビニエンスストアなどとも競合関係にあります。こうした状況でもさらなる成長は可能なのでしょうか。

カサノバ:人口が減るといってもまだ日本には1億以上の人口があります。つまり市場は大きい。しかも、日本の消費者の方々は来店頻度がほかの国に比べて低いんです。ですから、まだまだ成長する可能性はあると考えています。

 売上高を増やす余地があるのはすべての時間帯にわたります。つまり朝食、ランチ、夕食の需要ですね。客層も例えばパパとお子さんの組み合わせ、ビジネスパーソン、シニアの方々などまだまだ増やせる可能性があると思います。

需要のあるところは24時間営業にすべき

ほかの先進国に比べ、日本のマクドナルドがお客の来店頻度が低いのはなぜでしょうか。

カサノバ:1つは店舗立地ですね。アクセスがしやすいかどうかが来店頻度を左右する要因になります。あとはご指摘の通り、日本は非常に競合が多く、競争が激しいマーケットですね。中食も含めて食事、料理の選択肢が日本には本当にたくさんありますから。

日本マクドナルドは店舗立地の点で他社と比べて、とても優れていると思います。アクセスがしやすいかどうは、物理的な場所だけではないということですか。

カサノバ:そうですね。さきほどお話したデリバリーや商品注文の方法、便利さなどもあります。加えて営業時間です。営業時間は引き続き見直していきたいと思います。需要のあるところは24時間営業にすべきだと考えています。

それは意外です。2014年以降、「業績改善のため一部の店舗で24時間営業をやめた」とあるFC加盟企業のオーナーは話していました。人手不足の問題もありますが、外食産業全体を見ても24時間営業をやめて、営業時間を短縮する動きが活発です。

カサノバ:もちろん、全社で一括してという話ではありません。つまり、お客様の需要次第で、需要があるならばお店を開けるべきだと考えています。

業績が厳しく採算性を上げるためやむなく24時間営業をやめたものの、業績の回復を受けて、再度、お客さんの声にあわせて積極的に24時間営業店を増やしていくお考えですか。

カサノバ:その通りです。お客様をハッピーにしたいと思っていますので。

下平篤雄副社長は、「真のフランチャイズカンパニーを目指す」と強調していました。その意味についてカサノバ社長はどのようにお考えですか。(関連記事:「藤田田時代」から5度目のビジネスモデル転換

カサノバ:マクドナルドのフランチャイジー(FC加盟企業)は、ミスター・マクドナルド、ミセス・マクドナルドであってほしい、つまり、地域の一員であってほしいと考えています。マクドナルドは単なる店舗ではありません。地域の一員であり、地域の方々が集う場所でありたいと思っています。

 そしてその地域に利益を還元する。例えば子供たちのスポーツチームを応援してスポンサーになったり、チャリティーに参加したり、学校の行事に参加したりという具合です。

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