それは、大手企業に限らず、どこでも年功序列を見直さなくてはならないということでしょうか。

恥ずかしさを感じる前にたたき込め

兄貴:結果、何が違うか言うたら、貢献率が圧倒的に違う。実際に経験を永年積んできた先輩。それは係長だったり課長だったり部長だったりするかもやが、これら先輩が別に役職なくても20年間培ってきた事があったとしよう。そういった人たちの仕事を的確に、そして上手に次の世代に担わせるためには、一刻も早い入社、より若い時代に入社させること。それこそが業績アップの近道だと思っています。

 大学卒業を待って入社させるのではなく、中学、高校、専門学校卒業とともに入社させて、恥ずかしいという感情が薄いうちに、できる人材を育成、形成する。というか、収入がキチンと確立出来るだけの状態を、何とか30代までには構築して、結婚を急いでもらうわけです。子だくさんの日本を目指したい。

 現状、高度成長期に人口増加によって構成構築された日本のインフラを維持、カバーする事は、働き手が3分の1になると言われている現状、容易なことではないんや。このままでは大変なことになる。だから一刻も早く、若いうちから就職出来る仕組みを、各企業がこぞって構築する。そういう修行枠を設けるんでもええかも知れんが、そこから社会第一線の先輩方に鍛え上げられた若者と、立派な大学、学校を出て就職したばかりの者と、お互いどれぐらい頑張れるかな? 勝敗は歴然なはずや!

大城太
1975年2月8日生まれ。大学卒業後、外資系金融機関、医療機器メーカーで営業スキルを磨き、起業を志す。起業にあたり、華僑社会では知らない者はいないと言われる大物華僑に師事。厳しい修行を積みながら、日本人唯一の弟子として「門外不出」の成功術を伝授される。独立後、医療機器販売会社を設立。アルバイトと 2人で初年度年商 1億円を達成。現在は医療機器メーカーをはじめアジアでビジネスを展開する6社の代表および医療法人理事を務める傍ら、ビジネス投資、不動産投資なども手掛ける。2016年 3月より日経ビジネスオンラインにて『華僑直伝ずるゆる処世術』を連載。

大城:今、兄貴がおっしゃられた恥ずかしさを感じる前というのが、結構ポイントのように思います。

兄貴:立派なカンバンを背負った人、例えば立派な大学を卒業した人、これがぶしつけに仕事ができないといって怒られる。確かに学校は出たけど年期なく1年そこらで出来るわけないのにや。これは本人にとって屈辱的で心理的にも恥ずかしいと感じてしまうねん。

 ところが、中卒だったり高卒だったりすると、自分はまだまだ未熟であり先輩に従う事が前提になるわけや。自分も中卒やからようわかる。だからいろんなことを真摯に受け止めやすい。ということは、社会が年功序列を一気に取り戻そうとしたら、見よう見まねで仕事見せてやる事、見せて育てる事。つまりたたき上げや。仕事教えてくれる人、教わった人が身近にあるという状態を継続化するべき、そんなように思います。

今の日本は年功序列が崩れていると思われますか

兄貴:ずいぶん崩れてきたように思います。これは、企業の都合もあるんだろうし、情熱を持ち続けて人を育て続けて常に先頭を走り続けてくれる先輩ばかりとは限らんし、永年続けた仕事が飽きたかのように仕事せん先輩管理職に高い給料を払い続けるわけにもいかん。いろんな問題あるんやと思うんだけど、名刺に役職と別に勤続年数印刷するとか、何とか情熱取り戻し伝統も取り戻さんと残念な事になる。

次の世代にとにかく残すの意気込み

今は定年延長の時代になってきました。昔はリタイアだった年齢の方にも、もうひと踏ん張りしてもらわなくてはならない。そういった方々は、何を目標にすればよいと思われますか。

兄貴:そういったことも友達から聞いて知っています。その人たちの生きがい、せっかく今からのんびりしよう思うとったのに、未だ頑張らなあかん。

 これはやっぱり残すという感情。自分たちが頑張ってきた事を、次の世代に残さなならん、という感情を、僕ら世代と上の人たちに持ってもらう。それが大切やないかと思います。なんとしてでも残し切るぞという感情。

 そういうても子供は学校も出さなならんし、遊びに連れてったりせなならんといった実状もある。やっぱり基本は奥さん孝行もせな、ならんわな。

 けど、僕の中では、これから僕たちに課せられた何かがあるとしたら、それは次の世代に残せるものを必死に残してかかるということやねん。