何か難しいことにチャレンジする場合、どうなるかわからないと思った場合は、その前に失敗するかもキャンペーンを張っておくということですね。

大城:デニスさんの考え方でいくと、うまくいくかどうかわからないかもしれないが、賭けろと言っています。華僑的に言えば、これは難しいよねというのを周りに先に思わせておく。ミスってもそれはしょうがない。チャレンジしたあいつは偉いよと。だから次もチャレンジを彼にさせようという形に持っていく。

 周りの人を使う。他人のパワーを使っているという考え方ですね。

自分の会社から巣立つ社員を応援するワケ

井口:他人との関係で言えば、デニスさんは自分でどうにかするということが多い一方で、積極的に他人も支援します。例えば自分の会社で働いている人が独立したい。しかも同じ業界で独立したいと思ったりしても応援をします。場合によっては保証人になることもあります。

<b>大城太</b><br />1975年2月8日生まれ。大学卒業後、外資系金融機関、医療機器メーカーで営業スキルを磨き、起業を志す。起業にあたり、華僑社会では知らない者はいないと言われる大物華僑に師事。厳しい修行を積みながら、日本人唯一の弟子として「門外不出」の成功術を伝授される。独立後、医療機器販売会社を設立。アルバイトと 2人で初年度年商 1億円を達成。現在は医療機器メーカーをはじめアジアでビジネスを展開する6社の代表および医療法人理事を務める傍ら、ビジネス投資、不動産投資なども手掛ける。2016年 3月より日経ビジネスオンラインにて『<a href="/atcl/opinion/16/022500005/">華僑直伝ずるゆる処世術</a>』を連載。
大城太
1975年2月8日生まれ。大学卒業後、外資系金融機関、医療機器メーカーで営業スキルを磨き、起業を志す。起業にあたり、華僑社会では知らない者はいないと言われる大物華僑に師事。厳しい修行を積みながら、日本人唯一の弟子として「門外不出」の成功術を伝授される。独立後、医療機器販売会社を設立。アルバイトと 2人で初年度年商 1億円を達成。現在は医療機器メーカーをはじめアジアでビジネスを展開する6社の代表および医療法人理事を務める傍ら、ビジネス投資、不動産投資なども手掛ける。2016年 3月より日経ビジネスオンラインにて『華僑直伝ずるゆる処世術』を連載。

 何でかというと、彼は失敗して自分の会社に戻ってくるかもしれない。そうなるとその失敗の経験をデニスさんの会社が取り込めるので、すごくメリットがあるわけです。仮に成功したとしても、お前のところとは一切協力しないというライバルではなく、協力関係も結べるようなライバルが生まれるという形になる。自分のところから巣立っていく人がいるということ自体、元々彼はうれしいのですが、ビジネス的に考えても、応援した方が最終的には得になる。大富豪になるような人はそういう考え方をするのかなと思います。

大城さんは、他人への応援に関してはどのようにお考えですか。

大城:結局、応援される人ほど、社会のピラミッドでいえば上に行くのですが、そこでは寂しくなるんです。孤独になっていく。それでよく皆さん言われるのは、そんなに応援してうまくいったやつが世話になった人を覚えているわけがないと。ここが、違います。どんどん孤独の世界へ行くんで、世話になった人、応援してくれた人というのを絶対思い出すんです。だから応援することはに絶対損はないです。

社内でいえばライバルも応援した方がいいし、それが自分の成功の道筋になる。

大城:そうですね。本質的にはそうです。ただ、逆に小さな話でいくと、応援したら多分ライバルは混乱すると思うんですよ。どういう意味で応援してくれているんだろう、俺はあなたとライバルなはずなのに、と。相手の方が小さければそう思って混乱してくれる。そういう小さい人は後でいくらでも抜かしていけますので、どちらにしても応援は効果的です。

大きく考え小さく動く

先ほど井口さんがポイントとして挙げた2つ目の「動け」なのですが、動くためには怖さを取り除くというのも一つの手です。そのほかに動くためのポイントは何かありますか。

井口:大きく考えて小さく動けというのがあります。考えることは大きなことを考えないといけないけれども、動きは小さく。逆に小さく考えて、動きだけ大きくしちゃうと大損すると言っています。動きに関しては小さくしてきちんとやっていくということだと思いますね。

何か漠然と大きく仕事をやるのではなくて、目的に向かってやることを細分化して、一日ずつ実行できることを確実にこなして動いていくといった感じでしょうか。

井口:ただそのときに、やっぱり大きく考えておかないと、何を目的とするのかという部分が変わってきちゃうわけですよ。小さく考えていると、その小さな範囲でのことしかないわけなので。

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