無理なお願いをしたい場合も、同じですか?

野中:まずは、いい話ですよね。褒めるとか、得になる情報を聞かせるとか。まー、営業の手法と同じですよね。いい情報を入れたあとで、これ買ってくださいとか(笑)。

大城さんもコミュニケーションの観点から、何かアドバイスがあれば教えてください。

大城:今、インターネット文化の影響からか、従来のピラミッド型組織の常識が通用しなくなってきています。例えば、上場会社なんかでも、新入社員が社長に直接メールが送れるとか、並列型になっているのだと思います。その並列型の組織をうまく回していくべきだと思います。

 例えば、細かいところでも上から直接見せてあげる。例えば社長自らが、そこは「了解いたしました」という言葉はなくて、「承知いたしました」という言葉を使うんだよ、とか言葉遣いの点も指摘する。私はそういうことから指導しています。

 怒る、怒らないの話でいえば、怒るということは、あなたの弱点を見せているということだよ、ということを言っています。悲しむにしても、もしこれで悲しむのであれば、そこが弱点だから、部下もお客さんもそこをついてくるよと。だから、常にポーカーフェースでいるか、微笑しておけと、そう言っています。

 基本的に華僑はあまり怒らない。日本人って、すぐに怒るんですよ。それって恐がっている証拠です。だから、外国の人から見たら、日本人は弱点だらけだと思います。怒るというのは、動物を見ていても分かるんですが、恐いから怒るので、弱点なんです。だから、成功者は怒らない。

野中:そうですよね。成功者は怒らない。何でかなと考えたんですけど、日本人の教育って、減点法じゃないですか。小さいときから失敗するなと言われてきた。学校の入試試験でも点数が到達しなかったらダメです。

 何でそうなっているのかというと、日本だけじゃなく、アジアもそうなんですが、組織というか団体で動くということが多いじゃないですか。そこで、1つでも不良の歯車が入ってしまうと、全体に影響が及んでしまいますよね。そうならないように、失敗しないようにと教育されている人が多いから、失敗することに対して、ものすごくネガティブになる。上司も学校の先生も親も失敗に対しては、怒るようになる。

失敗はウエルカム

大富豪の部下ももちろん失敗すると思うのですが、それに対してあまり怒らないのでしょうか。

野中:加点法という考え方をします。減点法ではないです。失敗は誰でもしますよね。失敗と成功がセットになっているように、失敗は誰でもします。だから失敗することに対して目くじらをたてたりしない。もちろん、同じ失敗を繰り返すことはダメですが。

失敗談なんかもよくしますか?

野中:もちろん失敗談もしますよ。むしろ失敗談しかしない人もいる。といっても、その人の今を見れば、失敗の後に成功していることは、当然分かるのです。

 例えば、自己破産2回したんだよと、失敗談を語っていても、今が大富豪なんですから、その失敗が経験となって、そこから成功したのは明らかです。ただ、自慢話はあまりしません。

(明日公開の第3回に続きます)