三芳町の物流センターは、新しい日高市の物流センターと共存する形で、できれば2年以内に完全復旧させたいと考えています。その際、二度と災害が起きないよう最先端の防災設備を備えるのはもちろん、今度こそきちっと地元に貢献できる形で復旧させなければいけないと考えています。貢献とは、雇用だけではありません。

 あの辺りは武蔵野台地の自然林も残り、珍しいちょうちょうなどもいます。そうした環境をどう保護していくかという課題もあり、遊歩道のようなものを物流センター周辺に整備しよう、という話が社内で出てきたところです。また、「道路が1車線なので、トラックが詰まらないような工夫をしてほしい」といった幾つかの具体的なアドバイスも住民の皆さんからいただいております。

 そういうことを含めてちゃんと地元が誇れる物流センターに生まれ変わらせる。皆さんに、「ああいうことがあったけど、いい物流センターができてよかったね」と言っていただけるよう、ちゃんと責任を果たしたいと思います。

厳しい1年だが、可能性も感じる

 業績への影響ですが、やはり2月の火災以降、ロハコ事業の売り上げが大きく落ちています。また、災害のあった物流センターの棚卸し資産の滅失など、2017年5月期の第3四半期累計決算(16年6月~17年2月)において101億円の特別損失を計上しました。

 そして、今もお客様のご要望にお応えしていくために、少しでも多くの荷物を出そうと、コストに関係なく、やれることは全部やろうと尽力しています。今期(今年5月21日からの18年5月期)も日高の物流センターを強化するための追加コストなどがかかりますので、火災の影響というのはまだ残ることになります。

 それから、やはり今期はヤマト運輸さんの配送料の値上げ問題も大きく影響してくる。これはどう解決するか、まだ決めてはいませんが、日本の社会全体の課題と捉え、きちっと考えなければいけないと思っています。

 加えて、我々は現在、関西に大きな物流センターを作っている最中です。そうした投資もかかってきますので、今期は業績的には厳しいかもしれません。

 けれども、大きな流れで言うと、eコマースにはまだまだ成長の余地がありますし、それに対する配送のイノベーションを含めて、実は今、大きな可能性を感じているところでもあります。

 厳しい1年になるとは思いますけれど、その先、さらに先を考えた時、むしろ今は縮こまっている場合ではなく、未来に向かって思い切って伸び伸びと進むべき時なのではないか、とも思うのです。