問い合わせは4000件

 5月17日以降、せっけんの回収を進めています。電話での問い合わせは通常時より1日200~300件多く、現状4000件ほど来ています。電話がつながらないと回収のスピードが鈍るため、コールセンターの受付数を増やしています。電話でのお客様からはもう買わないなど厳しいお言葉を頂戴することもあります。当社のほかの製品も買わないようにするというご意見もあり、実際に他商品の売り上げに影響が出始めています。ビジネスとして大変厳しい状況ですが、それでも甘んじて受け止めなければいけないと思います。

 電話受け付けと並行して、買ってくださったお客様に、こちらからも順次連絡しています。全額返金し、希望する方には防腐剤の入っていない新しいせっけんを送っています。

 回収費用は、単純計算でせっけんが1個2500円ですので、18万個で4億5000万円を返金することになります。そこに送料やおわびの新しいせっけんの費用、コールセンターの費用もかかりますので、実際はそれ以上になるでしょう。

 製造委託会社とは賠償の話し合いになっています。全額負担してもらうのか、半額負担にするのか、今後売れていたであろう逸失利益をどう計算するのか。様々な検討をしていますが、先方の言い分が二転三転したり、賠償額の根拠になる明細を出してほしいと言われたりするなど、進展していません。

 明細を出せと言っても回収途中だし、まだ確定したものは出せない。ただ返金は当社からしないといけないので、賠償金を一部でも先に払ってもらわねばなりません。

 社内調査の結果を隠さずにすぐに知らせてくれたことは評価しています。先方の社長も従業員が無断でやったことは寝耳に水だったでしょう。とはいえ、このまま進展がないようでしたら、心苦しいのですが裁判を起こすこともあり得ると思います。

 海の石けんは販売を続けるのか、販売をやめてしまうのかは検討中です。今後の反省としては、他の商品も含めて新たに製造委託会社と契約を結ぶ際は、混入も想定して細部を詰めることを考えています。指示書通り製造した証明書を委託先からそのつど発行してもらうことも決めています。

(日経ビジネス2016年6月27日号より転載)