米国でも事業を大幅に縮小

 今回の戦略転換については米本社、株主であるロッテとリヴァンプ、金融機関などに慎重に説明をしました。幸いすぐに理解してもらい、賛同を得ました。米本社との関係は良好でロイヤルティーの引き上げもありません。

 次の成長のために一旦、事業を縮小する。外食産業にはそうした周期があると考えています。クリスピー・クリーム・ドーナツは米国でも2000年代、大量出店の後、経営危機に陥り、事業を大幅に縮小。同様のことは英国やオーストラリアでも起きました。

 日本のドーナツ業界を巡る足元の状況は決して楽観できません。チョコレートやナッツ、コーヒーなどの原材料費は高騰し、円安も痛手です。また、セブンイレブンなどのコンビニエンスストアがドーナツの販売を始めました。その影響だと考えていますが、昨年の春先は客足が減りました。

 ただ当社の商品はコンビニのドーナツとは味やタイプ、価格帯、販売形態など全く異なります。競合はせず、むしろお互いの市場が広がると思います。

 閉店で辞めていく各店舗のクルーたちからは「お店が大好きですので、また戻ってきてくださいね」と言われました。期待に応えられるよう、今はしっかり体制の再構築に取り組みます。

(日経ビジネス2016年5月2日号より転載)