こうした周辺事業の収益は、確実に財務体質の強化につながります。我々の収益力とサービス力を磨き努力することが、運航再開には欠かせません。我々は民営のフェリー会社です。当然ながら赤字を垂れ流す状態は避けなければならない。

 「採算に見合うだけのお客様が足りない」「船員が足りない」「船が壊れる」。いずれが起きても運休せざるを得ないのが現実です。

業界あげて人材育成を

<span class="fontBold">2000年代に導入した高速艇。流線形のデザインで話題となったが、乗車定員が少ないなどの課題があった</span>
2000年代に導入した高速艇。流線形のデザインで話題となったが、乗車定員が少ないなどの課題があった

 今回運休した高速艇は2000年ごろに導入したものです。流線形のかっこいいデザインで賞まで頂きました。その半面、定員が60人と少ないのです。

 我々が直いま面した課題は全国どこでも起きると思っています。いま全国の高速艇は苦境に立たされています。先ほど挙げた運休するための条件が容易に整ってしまうからです。

 いまは業界全体で何とか踏ん張れていますが、今後20年間を考えると船員不足は加速してしまいます。船員を養成する学校の定員を増やしていただいたり、外国人船員を認めていただけるようにならない限りは持続できません。

 大手のフェリー会社に新卒社員を継続的に採用していただき、未経験者も増やして育成できれば打開する道はあると思います。我々中小のフェリー会社を含め業界全体で考えていかなければならない課題です。

 高速艇は運休した今でも時々エンジンを動かしています。車と同じでエンジンを掛けないと調子が悪くなりますのでメンテナンスとしてです。地域住民の皆様の再開を望む声は十分理解していますので、一日も早く再開できるように取り組んでいきます。