長期的な視点で投資

 海外市場の開拓も重要な課題だ。特にスティールが入ってくる前の01年に買収した米ボズレーと13年に買収したヘアクラブなどが今、業績に大きく貢献している。米国は人口が日本の3倍に上るだけでなく、薄毛の方が日本の2500万人に対して9000万人に上る。もっと投資して開拓すべき市場だ。日本は競合も激しいが、米国はそれほどでもない。短期的な利益より、長期を重視して投資先を大胆に切り替えるのもオーナー型経営の強みと言えるだろう。

 市場の変化も見逃せない。ファッションの一つとしての使い方はますます増えている。対応した商品開発は喫緊の課題だ。そのためには人材育成も欠かせない。中長期の視点で改めて人を育てることに力を入れていきたい。
 変化の時代だからこそ、オーナー型経営で対応力を高めていく。これからは、中長期の視点で経営を見直していくことも重要になるのではないか。

(この記事は日経BP社『日経トップリーダー』2017年1月号を再編集しました。
編集:日経トップリーダー

4月25日に「プラチナフォーラム2017 経営者懇談会」を開催

「日経トップリーダー」では津村佳宏・アデランス社長のほか、オリックスの宮内義彦シニア・チェアマン、木村清・喜代村(すしざんまい)社長、川淵三郎・日本サッカー協会最高顧問、鈴木貴子・エステー社長らを講師に招き「プラチナフォーラム2017 経営者懇談会」を開催します。日経トップリーダープラチナ会員の方は無料で参加いただけます。詳細はこちらをご覧ください。

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