あげつらうつもりはないが、短期で利益を上げようとしたり、社名変更やプロモーションに見られるように自分たちの手法を押しつける経営はうまくいかない。経営者を外部から連れてくるのも、全否定はしないが、問題が起きやすい。自分を採用したファンド側に業績をアピールするためにより短期の業績を上げたがるものだし、市場に精通していないケースもあるからだ。

オーナー型で変化に対応

 昨今、オーナー経営が注目されるのは、長期経営の良さが改めて見直されているからだろう。我々もMBOでいったん株式市場から離れ、中長期の視点で会社を作り直そうと思っている。国内では、ショッピングセンターやGMSなどでの需要が増している。様々な頭髪相談に細かく応じながら顧客のニーズを満たしていくためだ。
 その一方で、市場では以前からファッションの一環としてウィッグを使う人が女性を中心に増えている。価格が低下してきていることにも対応しなければいけないし、この人たちの中にはスマートフォンやパソコンで情報を集め、そのまま注文する人も多くなっている。
 国内で500ある店舗網を活用し、ネットで注文し、店舗で受け取る方法も考えられる。

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