武蔵野では毎朝、始業後に30分、パート・アルバイトも含めた全従業員が「環境整備」に取り組みます。当番表に従って、床にワックスがけをしたり、蛍光灯を磨いたり、窓を拭いたり、会社の周辺のゴミ拾いをしたり、各自が自分に割り当てられた場所をきれいにします。

毎朝30分、就業時間内に全従業員が、環境整備に取り組む。特に社長のチェックが入る日は、窓ふきや天井の掃除まで入念に行われる(写真:的野弘路)
毎朝30分、就業時間内に全従業員が、環境整備に取り組む。特に社長のチェックが入る日は、窓ふきや天井の掃除まで入念に行われる(写真:的野弘路)

 このようなことをしていると、ときどき、「全社で、掃除に取り組んでいるのですね」と、勘違いされる方がいます。

 掃除と環境整備は、一見、似ているようで、目的がまったく違います。

 大事なポイントなので、しっかり押さえてください。

自宅の掃除と、職場の環境整備の違いとは?

 掃除の目的は、ある一定の場所を「きれいにして、快適に過ごせるようにする」ことです。
 一方、環境整備は、四字熟語を分解すれば、「環境を整え、備える」ことです。

 それでは、何に備えるのでしょうか。
 もちろん、仕事に備える。

 環境整備の目的は、「仕事をやりやすくする」ことです。引いては、「生産性を高め、儲かりやすくする」ことです。

 先ほど写真も使って紹介した定位置管理は、基本中の基本です。
 決めた場所にきちっと戻せるようになったら、その場所でいいかの検証です。
 iPadで済ます業務が増え、パソコンを使う機会が減った――。そういう変化があれば、モノの置き場所を変えます。使用頻度に応じた並べ替えで、仕事をやりやすくする。
 並べ替えて新しい置き場所を決めたら、再び定位置管理を徹底します。

 この繰り返しで、現場が強くなる。変化対応能力が高まり、らせん階段を上るように社員が成長する。

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