「うちが持っているブランドをすべて見せる」

川島:今春オープンする「GINZA SIX」では、シチズンの「マルチブランド」をすべて展開するのでしょうか。

戸倉:「GINZA SIX」は、うちが持っているブランドをすべて見せて、シチズングループとは何なのかを、わかりやすく提案しようと考えています。店舗名は「シチズン フラッグシップストア東京」として、今後もシチズンが、マルチブランドを提案し、「多様性」に応える企業であることを発信しようと意図しているのです。

 一方、単なるショールームに終わらせることなく、シチズンの世界観をどう表現できるのかも大事。時計のプロとしてのお客様へのサポートや、時にまつわるイベントを行うスペース、きめ細かい修理など、モノ作りを大切にしてきた企業だからできる独自性のある価値を、積極的に提案していきたいと思っています。

川島:楽しいお店になりそうですね。

戸倉:うまくいけば、欧米にも同様の旗艦店を出していきたいと考えています。一方、企業の未来を考えた時に、やっぱり時計屋としては、個人の感情と時計がどう結びついていくのかと、想像を膨らませてもいます。僕が生きているうちにできるかどうかわからないけれど、世の中は猛スピードで変わっている。もっともっと面白いことを考えて提案し、企業ブランドを強くしていきたいものです。

川島:夢のあるお話をありがとうございました!

まずは会員登録(無料)

有料会員限定記事を月3本まで閲覧できるなど、
有料会員の一部サービスを利用できます。

※こちらのページで日経ビジネス電子版の「有料会員」と「登録会員(無料)」の違いも紹介しています。

※有料登録手続きをしない限り、無料で一部サービスを利用し続けられます。