スタディホールは無料で利用できるスペースもありますが、ライブラリーなどを利用するには1日1500円(税別、以下同)もしくは1カ月1万円の会費がかかります。文化を発信するためなら、無料で開放した方が広がりやすいのではないですか。

鳥屋尾:有料の施設にすることは最初から決めていました。単に社会貢献だけではなく、私たちにも利益目標は課せられています。

美にまつわる珍しい書籍3000冊が並ぶライブラリー。打ち合わせができるスペースも用意されている(写真:水野 浩志)

鳥屋尾:費用について高いと思うかどうかは、人によって様々だと思います。1日の会員費1500円には1杯分の飲み物代も含まれています。例えば集中して企画書を書き上げたいという方なら、Wi-Fi環境が整備された机があって、気分転換に3000冊もの書籍を閲覧することができます(営業時間は火~土曜日の午前10時~午後5時半)。有料ですが、コピーもご利用いただけます。

 月間会員(月1万円)になっていただければ、18歳以上の同伴者を3人まで一緒にご利用いただけます(同伴者はオープンスペースのミーティングエリアのみ)。ホワイトボードもお貸ししますので、ここで何時間でも打ち合わせをしていただくこともできます。自分の家でお仕事をしている人なんかは、こっちの方が集中できると言って、月会員になってくださっている方もいらっしゃいます。ちなみに現在、会員の2割は男性です。

下着の着け方や正しいブラジャーの選び方を啓発

なるほど。漫画喫茶で時間をつぶそうと思っても1000円くらいはしますからね。私のように「タバコのニオイが絶対にダメ」という人間にとっては、あの空間は拷問に近い。講座はいくらですか。

鳥屋尾:講座代は5000円が平均ですが、6回の連続講座で3万円というのも用意しています。あと下着のワークショップというのがあって、それは500円でご参加いただけます。

 私たちは下着の着け方とか正しいブラジャーの選び方などを啓発するみたいなことをずっとやってきました。実はワコールは出前教室もやっているんですよ。小学校や中学校に行って、女子生徒に対して女性の体の成長や、下着の話というのを保健体育の授業としてお話しさせていただいています。15年間やってきて、既に10万人の女の子に話をさせてもらいました。

 百貨店におけるコンサルティング販売にしても、ワコールの社員がお客様に対して最適のサイズを提案します。日本女性の場合、正しいサイズのブラジャーを着けている人は3割にとどまります。

講座は身体の美、感性の美、社会の美の3つの美をテーマに構成されている

どのような講座を用意しているのですか。

鳥屋尾:コンセプトである「美」について、3つのテーマを用意しています。身体の美、感性の美、社会の美として、この3つの美を講座に落とし込んでいます。

 もちろん座学だけではなくて、ワークショップ形式のものもあります。まだ3カ月なので全部できているわけじゃないんですけど、ピラミッドのような構造で講座が組めたらいいなと思っています。と言うのも「学ぶ」という行為には階層があると思っていて、「分かる」という講座があれば、次に自分で「表現する」という講座があればいい。今後、講座全体を体系立てて設計していきたいと思っています。