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読者とのコミュニケーションは手間も時間もかかります。

エルンスト:ジャーナリストには読者のコミュニケーションに業務時間の30-40%を当ててもいいと言っています。というのも、読者とコミュニケーションを取るのは決定的に重要だと思っているからです。それが対面のインタビューである必要はありません。コメント欄で読者との会話は起きています。

 最初はジャーナリストが本当に読者とコミュニケーションを取るかどうか不安もありました。でも、今ではそうしないと損をしたと感じると思います。自分の知識や経験をシェアしたいと思っている専門家は大勢います。コミュニケーションを取らなければ、専門家のナレッジをみすみす逃すことになりますから。

コメント欄が荒れることはありませんか?

エルンスト:建設的なアプローチを取れば対話も建設的になります。ジャーナリストが議論に関与すれば、陰謀論が飛び交う匿名の場所ではなくなります。もちろん、ヘイトな議論も時にはありますが、その場合はコミュニティがそれをただします。「事実にフォーカスしよう。汚い言葉を使うのはやめてナレッジをシェアしよう」と。

 私たちは有料会員に専門家としてのタイトルを開示するよう求めています。教師であれば、自分のアカウントに「教師」と書くように求めます。あるいは、学校に子供をふたり通わせている親であれば、そう書くように求めます。そうすれば、教育に関するテーマの時に参加してもらうことができる。

改めて聞きますが、なぜ読者の声が重要なのでしょうか。

エルンスト:理由はシンプルです。読者は集合的に、私たち以上にものごとを知っているからです。The Correspondentには6万人の有料会員と200万人の読者がいます。一方、私たちのオフィスで働いているのは52人しかいません。私は読者が未開発のリソースであり、知のリソースだと信じています。そのナレッジを活用するのはジャーナリストとしての責務。そこにこそ、ジャーナリズムの未来があると思います。