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佐藤:加えて、鉄道事故は多くの人に迷惑をかける。経済に影響を与えたり、場合によってはそれによって人生が台無しになる人もいるかもしれない。ですから、社会のためにも、大切な家族のためにも、そしてご自身のためにも、安易に鉄道に飛び込んで自殺をするのは何とか思いとどまってほしい、と切に願います。その抑止力になるなら、「列車を大きく遅延させると、鉄道会社から億単位の莫大な賠償金が本人や遺族に請求される」と、世間でまことしやかに語られ続けているほうがいいと思っています。

では、航空機のトラブルはどうなのか?

よく分かりました。今回は鉄道の遅延がテーマでしたが、最後に飛行機の遅延についても、見解を伺いたいんですが。飛行機では自殺による遅延はないものの、「酒を飲んで暴れる」「キャビンアテンダントにゴミを“爆弾”だと言って渡す」「化粧室に閉じこもりタバコを吸う」「ナッツリターン」などによる遅延や引き返しは起きています。

佐藤:トラブルを引き起こした人への基本的な対応は、鉄道事故と変わりません。れっきとした不法行為ですし、代替機材の手配や引き返した場合の燃料代、客の宿泊代などを考えると、賠償額も鉄道の遅延以上になる可能性はあります。

それに、鉄道での自殺事故などと違って、航空機のトラブルは本人は健在です。場合によっては鉄道トラブル以上に深刻な結果につながりかねないわけですから、こってり絞られて然るべきだと思われますが。鉄道事故と異なり、国際線を乗り回しているような人の中には、賠償金を払う余裕のある人も多そうです。

佐藤:裁判にするかはともかく、責任はしっかり追及されているはずです。